そんな真仁が何故、こんな非合法の組織に荷担しているのだろうか──?

 とにかく、真仁という人物については謎だらけなのである。

「あ、革製の服なんかだともっと格好いいかも?」

 ぶつぶつと戒のVTRを見て独り言をつぶやく。

 その右手首にはプラチナのバングルが輝いていた。

 落ち着いたツタの模様が描かれた、品の良いシロモノだ。

 彼の外見と違和感無く、ひっそりとそこにあった。