「ほら! ここ。クローンの腕」

 一端VTRを止めて、指を差す。

「痙攣してるな。それがどうした」

 真仁はその映像を確認させ、得意げに話し始めた。

「この時、クローンはもう死んでるんだよ」

「! なんだって?」

「彼は意図的にカメラに写るように、痙攣(けいれん)させてる」

「そんなことが可能なのか?」

 直貴はディスプレイを再び見つめた。

「カメラの角度が悪い時は、ヘッドセットに仕込まれているCCDを使うんだ」

 彼は人体の構造を熟知してるんだよ……真仁は淡々と続けた。