ジゼルが部屋に戻ったのは22時を過ぎていた。 ジゼルが部屋に入ると、 何も気配がないことに気づく。 「ミラ?」 呼んでみても返事がしない。 きっと無視しているだけなのかもしれない。 そう思ってジゼルは部屋の電気をつけてベッドへと歩き出した。 「いない…。」 ベッドは物抜けの空。 「逃げたのか?」 そう思うが鞄が置いてある。 わざわざあのミラが鞄を置いていくなんてとてもじゃないけれど考えられない。