「ミラ、フィリップスって…。」
驚きのあまり口に手を当てるディナ。
リサは帰ってきてからのミラノ様子に気づいていたのであまり驚かなかった。
「ミラ、たとえバーノンの名を変え、どこへ行こうと、私たちはミラの家族であるのには変わりないからね?」
「リサお姉さま…。」
不思議と涙が出る。
「ミラ、あなたはいつの間にそんなにすごい子になっちゃったのかしらね?」
微笑みながら頭を撫でてくれたディナお姉さま。
『『ミラ、いってらっしゃい。』』
暖かい2人を背に、ミラはバーノン家を出た。
「お姉さま、ごめんなさい。でも、きっと戻ってきますから。」
嘘をついたことに対しての罪悪感もあり、
涙はまだ止まらない。


