FLOWER PRINCESS



「どうかなさったんですか?」

優しく微笑みながら問いかけるミラ。

『レシェ様がお呼びです。このまま城に一緒にきていただけますか?』

レシェ様が?

いったい何の用かしら。

「いいわ。でも、私の馬車があるはずなのですけれど…。」

『心配いりません。ミラ様の馬車は家に帰らせてただきました。さぁ、どうぞお乗りください。』

男の人がドアを開け、

ミラは乗り込んだ。

すぐに動き出す馬車。

レシェ様に呼ばれたということは、花畑についてかしら?

そんなことを考えながら外を見る。