「そんなの嫌よ!」 「嫌っていってもね?もう決まってしまっていることだし、無理だよ。」 「そんなぁ…。」 しょぼんとするミラ。 「大丈夫。きっとミラは俺に惚れるから。覚悟しとけよ?」 「絶対にありえないわっ!私はあなたになんか惚れない。宣戦布告よ!」 ミラは、緩んでいた腕をすり抜け、部屋を出た。 「何よあれ!ありえなさすぎるわ!」 私に惚れた? 冗談でもキツイわ。 あの王子、どうかしてる。 ミラは足早に馬車へと向かった。