「それは…」 ルナが話そうとした途中で部屋のドアが開いた。 「ジゼル…。」 「ルナ、それは私が話す。」 「わ、わかりました。 それでは失礼します。」 初めて見た。 ジゼルの冷たい顔。 あんな顔、私には一度もしたことがないのに。 「ミラ…。」 そう考えてるといつもの優しい顔で呼びかけるジゼル。 「今から話すよ。 俺とミラの過去。」 ジゼルはそう言って深呼吸をした。