FLOWER PRINCESS


「ミラ…。」

そっとミラを抱き寄せるジゼル。

「無事で、よかった。」

ミラは何もせずにただジッとしていた。

このまま、時が止まればいいのに…。

そんな想いがふと出てくる。

「ミラ、俺は城の人たちにこの緊急事態を伝えてくる。

他国に行く準備をしておいて?」

ジゼルはそういうと、ミラを離し、部屋を出て行った。

「さぁ、自分で小屋に戻りなさい。」

優しくミラは馬を花畑に通じるドアへと誘導した。