FLOWER PRINCESS


「ミラ、オリヴァンに一旦戻りなさい。

それから他の国に行くんだ。

パルカ様たちのこは私たちがなんとかするから。」

「…わかりました。」

ミラはビンの蓋を開けて少量の粉を摘むまむ。

ジゼルがミラの肩に触れる。

ビクッと少しだけ跳ね上がった。

「では、その粉を下に落としなさい。

オリヴァンを思い浮かべながら。」

「ミラさん、頑張ってね。」

ジュリの応援の言葉と同時に粉を下に落とした。

地面に粉がついた途端、見る見ると煙があがってくる。

その煙に包まれるミラとジゼルと白馬。

視界がボヤけ、元に戻った時にはオリヴァンにある自分の部屋にいた。