FLOWER PRINCESS


「ミラ……。」

愛しそうにミラの名前を呟くジゼル。

「…愛する人とは、ミラのことなのですか?」

フラルは内容を理解したようなのか、
確認するためにジゼルに尋ねる。

「……えぇ。そうです。

私はあの時から、ミラさんを愛してます。」

少しの沈黙の後、ジゼルはそう答えた。

「そうか…。あの時からなのか…。」

フラルは何か納得したような笑みをこぼす。

「ジェス様、なぜ…。」

ジゼルが問うたのはなぜここにいるのかということ。

「オリヴァンの兵を引き上げるためだよ。」