FLOWER PRINCESS


そしてミラたちの前で止まった。

軽やかに馬から下りる人。

「……ジゼル殿ではないか!」

王様がジゼルの元へと向かう。

「お久しぶりです。」

ジゼルは軽く一礼する。

「ジゼル様?なぜこちらにいるのですか?」

フラルが尋ねる。

「愛する人を助けるため、ですよね?」

ジゼルが口を開いたと同時にジュリが話す。

そして、ジュリは後ろにいたミラを前に出す。

「…っ」

声にもならないようなものがミラの喉からでた。

たった一日、会わなかっただけ。

それなのにミラは身体から何かが込み上げてくるのを感じた