メイドが教えてくれたように歩いていくミラ。 キッチンに持っていったときには、 普通だったら夜中。 人がいるはずがないのにコックたちが料理を作っていた。 「あの、とってもおいしかったです。 ごちそうさまでした。」 ミラはお礼を言って、邪魔にならないようなところに盆を置いた。 「初めてです…。」 ふいに近くにいたコックが呟く。 「えっ?」 「ミラ様のように自分から片付けようなんて方は今までいなかったのです。」