王室に漂うのは張り詰めた緊張感。

「ミラ殿、これよりミラ殿はイストレラ王国の家族であることを認める。」

周りにいたメイドたちが拍手をする。

「ありがとうございます。

突然の訪問にも関わらず…。」

「ミラ殿、そんなに固くなくて良い。」

「えっ??」

さっきまであったはずの緊張した空気が和らいでいる。

王を見上げれば、優しい笑顔。

「私は、ポートを一刻も止めるのには賛成だ。

カイラ殿が暴走しているのを止めなければ世界は大変なことになる。」

「でも、どうすればっ!」

カイラは、もう私の話なんか聞いてくれない。