FLOWER PRINCESS


◆◆

「ここは、どこなの?」

歩いても船場に着かない。

後ろを振り返るが、もう城は見えない。

「ねぇ、もしあそこがポート王国だったら、

王様たちがいるはずよね…。」

焦りと不安と裏切りで頭がいっぱいだったミラ。

冷静さを取り戻し始め、考えてみると大変なことがわかる。

「あの城は、ポートじゃないわ…。

でも、じゃああの城はなんなの…??」

それに、船場がない。

どうやってイストレラに行けばいいのか…。

「もう、喉がカラカラだし、お腹も空いたわ…。」

足も、ずっとヒールだったか悲鳴をあげている。