FLOWER PRINCESS


あぁ、俺はこんなにもミラが好きなんだ。

生意気で、
俺になんか目もくれないあの女性が…。

初めてだった。

俺のことを知らず、
俺の正体を知っても態度が変わらなく、
媚も売らないで……。

そして、
花に向けるあの笑顔。

その笑顔を見るたびに胸が騒ぎ、
体温が上がる。

「ミラ…。」

手綱を振り、スピードを上げるジゼル。