FLOWER PRINCESS



「そのバラはだめです。鉢を持ってきたのでこちらに移してください。

お願いします。」

ミラは2人に向かって頭を下げる。

『ミラ様、頭をお上げください!』

『花はミラ様のおっしゃるとおり、鉢に移しますね。』

1人の衛兵がスコップで優しくバラの周りの土をほぐす。

『ミラ様、私たちはこの花を捨てるつもりなんてなかったんですよ。』

もう一人の衛兵が話す。

『ミラ様が花を愛しているのを知っているのに、

花を捨てるとはどんな無礼なんですかってなりますしね。

元々、この花たちは花畑に移そうとなっていたんです。

ここの土はあまりよくないので…。』

その言葉を聞いて思いっきり赤面するミラ。