カイン、ごめんなさい。 本を渡すと言ったのに…。 「み、ミラ様っ!?」 「えっ?」 ミラの頬にはいつの間にか涙があった。 「な、なんでもないわ。」 ギュッ 「る、ルナ?」 「我慢しないでください。 ミラ様はいつも我慢しすぎです。 昨日の夜も泣いていたの知っているんですから。 どうか、私を頼ってください。 ミラ様の力になりたいんです。」 ふんわりと暖かな香りに包まれる。