朝の下駄箱でのあいさつから始まり、移動教室で1年の棟を通るとき、昼休みの食堂、放課後の図書室...



オレの行動パターンは分かりやすかったようで、行く先、行く先に吉田未来がいた。




軽いストーカーだな、と前置きをされて、

『うっとうしがらねんだ?』

と、ある時、壱に聞かれたことがある。



「だって……あの子、何を言っても聞かないから」

そう答えたオレを、壱はなぜかニヤニヤしながら

『ふ~~ん』

と、なにか意味ありげに呟いた。



その表情には、納得できなかったけど、壱は、ちょっとお節介な所があるから、オレはこれ以上、何かを言うのは辞めておいた。