「……っ!」
だからって黙ってはいられない!
時春は自分の彼氏なのだ。
でも……
あの中に押し入る勇気は、雪兎に湧いて来ない……。
どうにかして二人とお近づきになろうと何だか女の子達から殺気だったものを感じる……。
「あいつらぁ…っ!なに人垣作ってんのよっ!?」
棗に至ってはその状況を全て二人のせいにして、イライラと怒っていた…。
おろおろどうしようと焦っていると
「君らめちゃくちゃ可愛いねっ!」
「俺達二人で来てんだけど一緒に泳がない!?」
「「………。」」
実にチャラそう~な二人組が声をかけて来たのだ。
しかし彼らは中々の猛者だった。
美しすぎる二人の女の子…一人は華やか美人系。もう一人はまるで人形のような美少女。
誰もが高嶺の花すぎて声をかけるのもためらっていたところに現れたのだ。
「二人じゃ寂しいでしょ?」
「俺ら相手するよ~っ!」
ただのおバカかも知れないが…。


