「うさ、起きてるか?」



雪兎の頭に手を乗せて、ぼんやりしている顔を覗き込む。



「……む~…。」



テーブルに突っ伏して雪兎は今だ軟体動物だ。



「そろそろ起きろ。学校だ。」



穏やかな声で頭を優しく撫でられると…心地よくてますます寝てしまいそうになる。



思わず時春の手に猫のようにすりよった。



「………っ。」



一瞬、



時春の手がピクリと反応し、固まった。