お客の女の子達はみんな夢見るようにうっとりした瞳で、 彼の姿を見つめてる………。 後ろ姿だけですぐにわかった。 姿勢よくピンと伸びた背中…… 艶やかな黒髪からは他の人達同様に、髪と同じ真っ黒なピンと尖った耳を着けて…おしりにはフサフサの黒いしっぽを付けている。 もう…、もう…、鼻血でちゃう……。 (なんてステキな孤高の狼様……!!) 雪兎は胸の前で指を組み合わせて、他の女の子同様にうっとり時春を見つめた。