車はしばらく走って、閑静な住宅街へと抜けて行った。


「うちから、だいぶ遠くない?学校とか通えるかなぁ」


地元の公立高校に進学予定で、学校へは実家から徒歩で15分ほど。


ここからだと、間違いなくバス通学になるんだけど・・・。


そんな心配をしていると、運転をしている父がバックミラー越しに言った。


「ああ。学校は、祐斗くんと同じ所へ編入するから、大丈夫だ」


「ええ~!!」


どこが大丈夫なの!!。


あまりのショックに言葉にならず、呆気にとられている私は、祐斗の家へ着いて更に驚くことになる・・・。


なんて、今の私には知る由もなかった。