あんなに佑斗と二人きりなるのが嫌だったのに、今は二人きりが良くて仕方がない。


夕飯が終わり、足早に部屋へと戻った。


「お前さ、顔に出るね」

ベッドに寝転がっていると、佑斗が呆れたように見下ろして、言った。


「え~?そうかなぁ」


何て、誤魔化したけど、そうだったかもね。


だって、佑斗のキスが嬉しかったんだもん。


そう、私は分かった。


私は、佑斗にキスをされて、嬉しかったの。


どうしてかは、まだちゃんと分からない。


正直、佑斗を怖いとも思うし、姐さんになる不安もある。


だから、単純には「好き」って思えないけど、でも、嬉しかった。