親同士の話しも終わった様で、両親は帰り支度をしていた。


「じゃあね。由奈、頑張るのよ」


にこやかな母は、そう言うと佑斗の両親に頭を下げた。


「娘をよろしくお願いします」


両親はそう言うと、帰って行った。


ほとんど身売りみたいなものよね。


「由奈ちゃん、困った事があったら言ってね」


佑斗のお父さん、お母さんは、本当に優しそうだ。


「はい。よろしくお願いします」


困ってる事は、婚約なんだけど…。


何て、組長と姐さんの前では、口が裂けても言えない。