居間へ戻ると、佑斗と洸輝がいた。


「ごめんね~佑斗。由奈を返す」


調子良くそう言うと、美紅は「今日は寝るね!おやすみ」と、自分の部屋へ帰って行った。


「じゃあ、オレも戻ろかな」


洸輝も、手を振ると居間を出て行く。


佑斗と二人きり。


いつもの事なのに、ドキドキしてしまうのは、なぜなんだろう。


「オレたちも、戻ろうぜ」


佑斗が差し出した手を、私はゆっくりと握り締めた。