そういう意味で、心配だった。


すると、佑斗は私の手を、両手で優しく包み込む様に握った。


「仕方ないんだよ。だって、由奈はオレの婚約者だ。自分の女を守る為なら、どんな事だってするよ」


真っ直ぐ私を見つめる佑斗に、胸が高鳴る。


今まで、意識がなかったとは思えないくらい、佑斗が近くにいると元気になれる。


「佑斗・・・」


最初は、嫌々ながらの婚約だったけれど、今はお父さんに心から感謝する。


「私も、佑斗やみんなを守る為なら、どんな事だってするから・・・」


そう言う私に、苦笑いを浮かべると佑斗は言った。


「でも、もう無茶はしないでくれよ」


「うん」


そして、佑斗はゆっくりと顔を近づけると、私にキスをした。