「何者…?強いて言うなれば…人間。」

真顔で言ったら目の色変わった。
なんか怒らせたっぽい。

「私達を馬鹿にしているのかしら?」

声が低くなってますよ。悠サマ。

「いいえ。馬鹿にするなんてとんでもない。」

大げさにご機嫌を取る口調。
でも、実際は棒読みに近い。

「氷風様は、あなたには相応しくない。」

相応しいもなにも…ねぇ。

「媚売ってないでさぁ、さっさと消えろよ」

女子って怖いね。
でも、この会話をあいつが聞いたら眉間に皺よるよ。
あ、面白そうかも。

「ほんと…目障りな子。」

悠サマの声とともに、頭上に影。

バシャッ

上からは水。
避けようとしたけど失敗。
見事に頭から被った。冷たい…。

「あはははっ!」
「ざまぁ!チョーうける!」

守久さんと白川さんは大爆笑。

「あら、授業に遅れるわ…。行くわよ」

3人がトイレから出て行く。

キーンコーンカーンコーン

「あー、授業始まった…」

まぁ、この格好じゃ行けないけど。

私は制服を脱いで水をある程度絞る。
制服はセーラーだけど、中はTシャツ。
スカートの下はハーフパンツ。

「さて、行くか。」

絞った制服をもって、私は階段を上った。