ひみつのはら


 あたしはそのまま走って行っちゃえばいい。

 と、いうことで。

 ゆかちゃんの後ろに来ても、2人は気付かない。よし、今だ!!

「えいっ」って心の中で言って、どんっとゆかちゃんを押す!

 さぁ、ダッシュ!!!

 ……したんだけど……。

「あ」

 遠くにいるはずなのに、ゆうちゃんの声が聞こえた気がした。

 ―――えーと?

 もういいかな、って思ったところでふりかえって……あたしは知った。

 遠くに見えたのは、転んでるゆかちゃん。と、ナオちゃん。

 転び方からして、ナオちゃんはうけとめられなかった、ってことかな。

 うん。失敗だ。

 ……2人とも、ごめんね……。ああ、持ってたわたがしも砂まみれだね……。

「こっちゃん……」

 ゆうちゃんがこっちに歩いてくる。

「こっちゃん、しっぱいしちゃったけど……大丈夫だよ!2人とも見てないし、ね?」

 ゆうちゃんはホントにやさしいな。

 でも、あたしは平気。

「ありがと。よーし、次は成功させるぞ!」

「う、うん」