ひみつのはら


「もォ、気をつけてよ?」

 大人2人の後について行きながら、あたしはこそっとゆうちゃんに言った。

「ね、今みたいにやればいいんだよ」

「……え?」

「さっき転んだのは演技だよ」

 「ええっ!?」と驚くゆうちゃんの口をふさぎながら、あたしは思った。

 絶対、きすまでさせてみせる!!って。



 ……なんだけど。

「友達にこの遊園地で面白れーイベントやってるって聞いてさ……」

 遊理兄ちゃんが少し言いにくそうに指したそれは。

  『ドキドキ赤い糸』

 難しい漢字の文は読めない。でもね、これだけ読めたから分かったよ。

 これは……カレカノ向けのイベント!!

 なんだ、あたしたちが頑張んなくてもいいかも。

「ねえねえこれやろ!!楽しそうだよ!!」

 頑張るのは、誘うこと!

「ほら、ゆうちゃんも!」

 こそっと言うと、ゆうちゃんも。

「ホントだね~!楽しそうだね~!」