ひみつのはら


 いつのまにか、あたしのとなりにさっちゃんが立っていた。


 さっちゃんもあたしに続く。


「ホントだよ。なんで言わなかったの?こっちゃんが言い出さなかったら、みんなたっくんを捜さなかったんだよ?」


 ま、またヨケイなことを。


 でも、あたしのおかげなのはホントだぞ。


 あたしの言葉にさっちゃんが笑って、あたしもつられて笑って。


 そうしたら、たっくんも……ホントに小さな声で、言ったんだ。


「……ごめ……な、さい」


 い、いや……ほかに言うことがあるでしょ!


「ボクね……悪いこと、したから……世話、してくれなかった……」


 たっくんは、がんばって話しだした。電話のときみたいな、あの声で。


 デンパじゃなかった。ただ単に、たっくんの声自体がかすれてた。


「ごはん、もらえなかった……そしたら、歩けなく、なって……幼稚園、いけなかった……」


 ごはんを、もらえなかった。


 そんな、あたりまえのことさえ……。


「悪いことしたって、何したの?」


「……おねーちゃん、入院、させた……」


 あたしも、質問したさっちゃんも顔をみあわせる。