『美咲には兄はいるが、弟はいない』
そう言われた。
――たっくんのお父さんは、たっくんがキライなのかな。
あたしも、みゆきちゃんも、ゆうちゃんも思ったこと。
それはやっぱり、本当だった。
「ありがとうございました。それでは」
おじいちゃんはやさしかったけど、あまり信じてくれなかった。
そうだよね。いきなり6歳の女が「あなたにはもう1人孫がいます」なんて言い出しても、信じられないよね。
……ううん、きっと大人はだれでも、子どもの言うことなんて信じない。
だから。
さっちゃんを見たら、さっちゃんはうなずいた。
うん、そうだね。
あたしたちが、たっくんを捜そう。
「おじいさんの家にはいなくて、みさきちゃんには会えない。これって、どういうことだろ?」
考えこむさっちゃんに、あたしは言った。
おじいさんに電話する前から、実は気づいてたことがあったんだ。
べつに、大切なことじゃないんだけど……。

