ひみつのはら


 そのとき、まるで時間が止まったような気がした。


 音も声も、何も聞こえなくなったの。


 ただ目に入ってくる、たっくんと……みんなのビックリした顔。


 それだけがある世界に、あたしは入りこんじゃったんだ。


「……ど、して」


 そんな世界からあたしを連れだしたのは、さっちゃんの声。


「どうしてそんなこと言うの!?何それ!!サイッテー!!」


 たっくんを怒鳴りつけたさっちゃんは、あたしとたっくんを引き離す。


「いいよこっちゃん、こんなヤツに優しくしなくて!もういいよ!」


 それに対してたっくんは。


「あ、ゆうちゃん来た。良かったじゃん、会えて」


 ……そっか。あたし、悲しいんだ。


 たっくんにあんなこと言われて。


 そして言ったたっくんは、何とも思ってない。


 ホントだ。いっしょじゃない。


「あ・ん・た・ねェ~、謝りなさいよ!!」


 さっちゃんはやさしいなー。あたしのために、こんなに怒ってくれて。


 ……そっか。悲しいだけじゃない。


 あたし……。