ひみつのはら


 だけどそのとき、ふいに思い出したんだ。たっくんの言葉。


 ―――ボクね、家族みんなからキラわれてるの。


 もしそれが本当なら、だれもたっくんのこと、気づかないんじゃ?


 だったら、あたしがどうにかしなくちゃ!


「ほっとけないでしょ!あたしが連れていってあげるから。とりあえずゆうちゃんのところ行こ?」




 ――あーあ、なんであたし、いつもみたいにしなかったのかな。


 なんで思い出しちゃったのかな。




「ホントは、心配なんてしてないくせに」


 たっくんの手を引こうとしたら、声が響いた。


「ホントは、ゆうちゃんに会いたいだけのくせに」


 今度ははっきりした―――たっくんの声。


「な、何言ってるの?あたしちゃんと心配してるもん」


「だったら、来ないで。






 こっちゃんにも親がいないからって、いっしょにしないで」