サワ……と、風のふく音がした。
「―――こっちゃん」
幼稚園の園庭で、人がたくさんいて。でも、音はない。
なんだかみんな、ぼやけてよく見えないよ?
なんでかな。
けれど目の前のさっちゃんと、それから―――ゆかちゃんは、はっきりと見える。
「ありがとね。わたしのために、いっぱいがんばってくれて」
「え……?え……!?」
笑ってるゆかちゃん。
あたしたちのこと、気付いてたの?
「だってなにかあったとき、必ずこっちゃんちがいたんだもん」
う。
「ゆかちゃん、こっちゃんは2人のためにってやってたからさ……許してあげてくれる?」
あたしたちのお話しを聞いて全部分かったみたいなさっちゃんは、ゆかちゃんに聞いた。
―――やっぱりさっちゃんは、お姉ちゃんみたいだな。
「こっちゃんちは悪いことなんてしてないよ。ほんとにありがと。わたしも、がんばるね」
ゆかちゃん……本当にやさしいな。……って、へ!?

