超能力者だけの世界で。



「ぐ…逃げろ…。」

「カンジさん。」



磁波カンジは重い体を起こす。
青崎氷河は彼の体を支える。



「彼も君と同じような冷気を操る能力だ。」



こちらにゆっくりと迫る影。

気配があまりにも大きい。

改造能力者。



「君じゃ相性が悪い。逃げた方がいい。俺が一人でやるから逃げるんだ。」


「アンタを置いて行けるか!!
エレキに会わなくて良いのか?」


すると、突然、地面が凍った。

暴走した改造能力者。

目の色が変である。

氷河はカンジの前に立つ。



「俺がやるよ。相性が悪くても逃げられない。《氷世界の王》。
それが俺だから。」