氷河は戦い慣れているからか、
体力はある。
雹夏を抱きながら走るのも軽い運動をしているようなものだと氷河は感じていた。
細い道から大通りに出た。
すると、
赤い血が点々と地面に垂れている。
中央区の中で一番広い公園。
「青崎さん!」
雹夏は指を指した。
氷河はその方向を見る。
芝生の上に1人。
倒れている青年。
間違いなく磁波カンジ。
氷河は走って近づいた。
「おいっ!!大丈夫か!?」
「しっかりしてください。」
雹夏は氷河から降りて、カンジの様子を見る。
怪我が酷い。
氷河は膝立ちから立ち上がる。
周りを見渡す。
「何か…来るぜ?変な気配だ。」
