超能力者だけの世界で。


見たことがない方が
当たり前の能力だ。

自分でもよく解っていない。
何も言えなくなった。


闇原黒也は、
無理に干渉はせずに、
黙って歩いた。


隠し事の1つや2つ、
仕方のない事であると分かっていたから。

ましてや、初めて会った見知らぬ大人に何もかも言える筈がない。

少年が昔の自分に見えてしまう。
そう、昔でもないが。


何かにしろ、
超能力者の事情だ。


どうにもできないのが現実。