超能力者だけの世界で。




「アイツ泣くと能力を暴走させちゃうんだ。大変だぞ?」

「あんたが、見離したんだろ!!」

「まぁ、そうなんだが…。」



今まで逢った人で一番表情豊かな青年。


青年は子供を探している。

磁波エレキは、一緒に探してくれと頼まれた。



「能力は、『天気』を操るんだ。泣いてる時は、台風並みの大雨と暴風が起こる筈だ。」

「危ないでしょうが!!」



氷河は大変な事が起こるかもしれないのに、笑顔である。


エレキは木から飛び降りる。
氷河も後から飛び降りた。



「捜しましょう。」

「ありがとよ。」

「心当たりの場所は?」

「わかんね。」


(駄目じゃん!!)



こんな青年に子供を預けるなんて…と思うエレキ。


氷河は、携帯電話を出した。

もしかしたら、
何処かで大雨やら暴風が起こっているかもしれない。





『南区・北。突然の大雨。』





「…あらら…。」

「責任感じてますか?」


余裕な感じをみせる氷河は、走り出す。

エレキは、その後を追った。