ふたりだけの特別な絆


ふと、目に飛び込んできたのは市販のカレールーの箱。


カレーかぁ…。


確か、作り方とか箱に書いてあった気がするし…。


最近食べてなかったから、久々に食べたい…。


よし、夕ご飯のメニューはカレーに決定…!


棚からカレールーの箱を取り出すと、裏面に書かれている作り方の部分をジーッと見つめた。


えーっと…用意する材料は…


作り方は……


ふむふむ…と書かれている内容を、じっくり見ていると…



「陽菜?なんか動きがピタリと止まってるけど、どうしたんだよ。」


すぐに料理を始めない私を不思議に思ったらしく、如月さんが再びキッチンへとやって来てしまった。


「な、なんでもないです!ちょっと作り方を確認してただけですから。如月さんは、ゆっくり休んでて下さい…」


リビングに戻るように促した後、私は慌てて材料の準備を始めた。