「えっ…」


合鍵…!?


これ…
悠哉さんの新しい引越し先の鍵なんだ…。


「陽菜には、俺の部屋に…たくさん来て欲しいから…。」


頭を掻く悠哉さんは、なんだか照れくさそうに見えた。


「会いたい時、いつでも気軽に来て?俺も陽菜が来てくれたら嬉しいから…。」


「ありがとうございます…。いっぱい会いに行きます…。」


私の顔は綻んでいく。


ギュッと鍵を握りしめると、悠哉さんは私の手にそっと触れた。


「でさ、陽菜は来年…高3になるんだよな?」


「は、はい…。」


「ちょっと先の話になるけど、高校卒業したらさ…」


そこまで言うと、悠哉さんはスッと耳元へ顔を近付けた。




「俺の部屋で一緒に住もう?」