スローペースで夕食、そしてデザートのケーキを食べ終えた私たちは、リビングの明かりを消してソファーに腰掛けた。
ツリーを彩る、七色のイルミネーションライトが星のようにキラキラと輝く。
悠哉さんに肩を抱かれながら、暫くうっとりと眺めてしまった。
「綺麗だな、ツリー。」
「はい…。時間の流れとか…忘れちゃいそうです。」
言葉を返した私は、ハッとした。
あっ…。
そ、そうだ…。
悠哉さんにプレゼントがあったんだ…!
幻想的な光景に見惚れていて、ちょっと忘れそうになってたよ…。
危ない、危ない…。
「悠哉さん…ちょっと取ってきたいものがあるので、部屋に行って来ます。すぐに帰って来ますから…。」
「あ、ああ…。」
突然の私の言葉に、悠哉さんは不思議そうな表情で頷いた。
リビングを出た私は、バタバタと慌ただしく自分の部屋へ。
あらかじめ用意していたプレゼントを手にして、再びリビングに戻る。
「すみません。お待たせしました…。」
プレゼントが見えないように、手を後ろに回して悠哉さんの隣に座った。
「どうしたんだ…?何か、後ろに持ってるみたいだけど…。」
気になる…という表情の悠哉さん。
私の後ろを覗きこもうとした瞬間、目の前にプレゼントの入った紙袋をゆっくりと差し出した。
「す、少し早いんですけど…クリスマスプレゼントです…。あのっ…良かったら受け取って下さい…。」


