ふたりだけの特別な絆


その後、私たちはキッチンで夕食。


今日の出来事や他愛ない話をしながら楽しく食事をしていた。


とても和やかな時間。


私の話をニッコリと笑顔で聞いてくれる悠哉さんを見ているうちに、さっきの電話のことが不意に頭の中に浮かんだ。


こういう時間も…
もうすぐなくなっちゃうんだ…。


ようやく悠哉さんとの夕食も、アタフタせずに会話を楽しめるようになったのにな…。




「陽菜、どうした?」


「えっ!?」


「なんだか、急に浮かない表情になったから…。」


心配そうに見つめる悠哉さんに、慌てて首を横に振った。


「い、いえ…。何でもないです!!それより、今日も凄く美味しいです…悠哉さんの料理。」


私は笑顔で料理を頬張った。


や、やだ…。
私ったら、こんな時に暗い顔するなんて…。


悠哉さんを、心配させたりしちゃダメだよね…。