そ、そうだ…。
告白の練習…しよう。
あらかじめ声に出して練習すれば、本番も少しは緊張せずに言えるかもしれない…。
よし!
そうと決まれば…早速実行。
私はテレビを消して、ソファーの横に立った。
誰もいない目の前を真っ直ぐ見つめる。
悠哉さんに伝えたい想いを心の中で膨らませながら、ゆっくり口を開いた。
「私…悠哉さんのことが、すっ…好きです…。」
わわっ…
ついに声に出して言っちゃった…。
悠哉さんは居ないけど、すごく照れる…。
たちまち熱を帯びていく頬を両手で押さえた。
も、もう一度…やってみよう。
今の言葉…思いっきり声が裏返っちゃったし…。
肩を上下に軽く動かした後、深呼吸をする。
再び、しっかりと前を見て、言葉を発しようとした時だった。
「ただいま。」


