ふたりだけの特別な絆


二人で西棟の屋上にやって来ると、夕日が辺りをオレンジ色に染めていた。


そう言えば、ここで翔琉くんに告白された時も、こんな風に夕日が綺麗だったっけ…。


あの日のことが頭の中で再び蘇っていた。



「陽菜ちゃん…。話したいことって、もしかして…告白の返事?」


「えっ…?」


「な、なんとなく…そんな気がしたから…。」


少し気まずそうな翔琉くんの声。


真っ直ぐ見つめられた私は、翔琉くんと向き合うように立った。


「実は、そうなの…。あの時の返事、ちゃんとしたくて…。」


緊張で心拍数が上昇していく。


私は胸元を擦って、深呼吸をした。