ふたりだけの特別な絆


「すっ、すみませんでした…!」


「今、あらためて言えたから別にいいよ…。それより、出掛ける前に…陽菜を見れるとは思わなかったから、なんか嬉しい…。」


「えっ?」


悠哉さんは、フワッと優しく微笑む。


「すごく元気をもらえた…。ありがとな…。」


その言葉の後、温かいキスがおでこに落とされた。


「ゆ、悠哉さんっ!?」


「その反応、相変わらず可愛いな。」


体を仰け反らせる私の頭を、悠哉さんはポンポンと撫でた。



「じゃあ、行って来る…。終わったら、なるべく早く帰るから…。」


悠哉さんは笑顔で手を振りながら、足早に家を出て行く。


その姿を、私は口をパクパクさせながら見つめた。