「きゃああっ!ダメダメっ!!ストップ!!」
なんとか気を紛らわせようと、首を左右に振った。
「陽菜、急にどうした?」
私の大きな声に驚いて、悠哉さんは立ち止まったかと思うと、すぐに顔を覗き込まれた。
し、しまった…。
私ってば、思ったことを声に出しちゃったよ…。
なんという失態。
恥ずかしさが込み上げてきた私は、アタフタしながら口を開いた。
「あの…今のは心の声と言いますか、何と言いますか……」
「心の声…?」
「えっと、別の言葉に置き換えれば…ちょっとした独り言のようなもので…。」
「ふーん、独り言ねぇ…。」
あまり納得がいかない…と言った表情を浮かべる悠哉さん。
私は、これ以上の追及を避けたくて、咄嗟に悠哉さんの腕を引っ張った。
「あっ!と、とにかく先を急ぎましょう!次は、あの交差点を右に曲がるんです!!」
「陽菜…?」
「いいから、行きましょう!」
首を傾げる悠哉さんに構うことなく、私は急ぎ足で歩き出した。


