ふたりだけの特別な絆


うっ、手強い…。
どうしよう…。


「だっ…だけど、やっぱり一緒に行ってもらう…っていうのは、ご迷惑ですし……」


「全然、迷惑じゃねぇよ。俺としては…陽菜を一人で行かせたくないから。」


あっさり“迷惑じゃない”と断言されてしまった私は、思わず口を尖らせた。


「どうして、一人で出掛けるのはダメなんですか?」


「だって、危険じゃん。」

「危険!?そ、そんなことないですよ!市立図書館までは何度も一人で行ったことありますから!道に迷うことなく、ちゃんと行けます!」


一人でも大丈夫だということを、必死にアピールすると、悠哉さんはフッと吹き出すように笑った。



「そういう意味で言ったわけじゃないよ。全く、陽菜の鈍感っぷりは筋金入りだな。」


「えっ!?どういうことですか?」


危険って言われたら、普通はそう考えると思うんだけど…。


疑問符がフヨフヨと頭の周りを飛び交った。



「まあいいや。とにかく俺も一緒について行く。昨日のこともあって感情が高ぶってるから、なるべく陽菜の傍に居たいんだよ。」


急に真剣な眼差しに変わる悠哉さんに、ドキッと心が震えた。


「それじゃあ、俺も直ぐに朝食を終わらせるから、支度して待ってて?」


「は、はい……。」


もはや、そう返事することしか出来なかった。


結局、悠哉さんの思うがままになった気がする…。


一人になりたかったんだけどな…。