ふたりだけの特別な絆


「そんなに慌てて食べたりして、どうしたんだよ…。この後、何か予定でもあるのか?」


食器を片付けようとすると、悠哉さんが苦笑いを浮かべがら声を掛けてきた。


よし…。
さっき立てた計画を実行に移そう…。


心の中でそう思いながら、私は口を開いた。


「じ…実は、今日はこれから市立図書館に行こうと思ってるんです。見たい本とか、借りたい本があるので…。」


悠哉さんをまともに見ることは出来なくて、あちこちに視線を向けながら話した。


見たい本や借りたい本があるっていうのは嘘。


本当は特にないけれど、図書館に行く理由が欲しくて、適当に作ってしまった。


「ふーん…。陽菜、図書館に行くのか…。」


私の言葉に、悠哉さんは素直に頷く。


ふぅ…。
これで、二人で過ごす時間がだいぶ削れる…。


バクバクしてる心も、これで多少は落ち着きを取り戻せそう…。


良かった、良かった…。


そんな風に、ホッと安堵した時だった。



「それじゃあ、俺も行こうかな…図書館。」