ふたりだけの特別な絆


「朝から、ちょっと攻め過ぎたかな?」


悠哉さんはお腹に回していた手を離すと、ポンポンと私の頭を撫でた。


「そろそろ朝食にしよっか。昨日のシチューがあるから準備してくるよ。」


そっか…。
昨日は一緒に寝ちゃったから、悠哉さんも夕食を食べてないんだよね…。


朝食かぁ…。


心臓がバクバクしていて、お腹が空いてるのか、空いてないのか…よく分からないよ…。


出来ることなら、朝食はもう少し心が落ち着いた後にしたい…。


そんな思いを伝えるべく、ベッドから降りた悠哉さんに声を掛けようとすると…




「陽菜も着替えたら直ぐにキッチンに来いよ?」


すかさず、そう言われてしまった。


しかも言い終わった後に、私の前髪をフワリと掻き上げたかと思えば、額に軽くキス。


満足そうに笑う悠哉さんに、私は口をパクパクさせるだけで、何も言えずじまいになってしまった。