「ひゃあああああっ!」
絶叫する私の声が部屋にキーンと響く。
眠気はスッカリ覚めてしまった。
「その感じだと、ようやく昨日のこと…思い出してくれたみたいだな。」
ニコニコしながら微笑ましそうに見つめている悠哉さんを前に、私は…パニック状態だ。
ゆっ、悠哉さんにキスされちゃったんだ…!!
しかも、唇にキスされたのは…初めて。
これって、確か…
ふぁ…ファーストキスって言うものじゃなかったっけ…?
それに、“好き”って言われちゃったし…、朝まで一緒に眠ってたみたいだし…。
どど…どうしようっ!
一人でアタフタしている私の頭を、悠哉さんは優しく撫でた。
「陽菜、耳まで真っ赤。」
その手がゆっくりと耳たぶに触れる。
それだけで、電流が走ったかのように体がビクッと震えた。
「み、見ないで下さいっ!」
恥ずかしさのあまり、私は勢いよく起き上がって、両手で耳を覆い隠した。


